ミニマリストが一度は住みたいと思うメタボリズム建築、中銀カプセルタワービルとは、どんなビルなのか?

更新日:2018年11月30日

中銀カプセルタワーに代表されるメタボリズム建築とは?

メタボリズム建築とはどういう思想の建築家をご紹介できればと思います。メタボリズムという考え方は 、1959年に黒川紀章や菊竹清訓ら日本の若手建築家・都市計画家グループが開始した建築運動です。メタボリズムという名前からもわかるように、建築が新陳代謝を行い時代に合わせて成長・変化をしていくという思想です。人間のように都市も成長・変化するので、それに合わせて建築物も変化をしていくというものです。メタボリズム建築は大きく言うと、高い塔やシリンダー状の支えとなる構造物に、ユニットである部屋が差し込まれていて、時代の成長や変化に合わせて、そのユニットを差し替えたりするような構造になっています。建物自体も一度建てたら終わりではなく、変化できる構造になているということです。そんな中で、未だに人気の高い「中銀カプセルタワー」は、黒川紀章が建築したメタボリズム建築の代表と言われています。これはユニット畳の部屋(カプセル)をひとつの大きな土台に組み込んで、それを積み上げてタワーとしています。そのため当初の設計上はこのカプセルを取り替えることが可能で、時代の変化に合わせてカプセルを取り替えて、新陳代謝をするという思想で設計がされています。カプセル(1部屋)の面積は10平方メートル(4000mm×2500mm)です。最近、流行っている「ノマド」という言葉は、黒川紀章がコンセプトを提案したと言われています。そのベースになっている思想が、このメタボリズム建築にも反映されていると考えられます。成長・変化とともに柔軟に構造を変化させ、かつどこにでも自由に移動ができるというのが、このカプセルを使った部屋のコンセプトとなっています。この発想は、人口減少で衰退期に差し掛かっている日本おいて、今だからこそ重要な発想ではないかと思います。日本の家は、一度建てたらそのまま取り壊しまで変化をさせたりしません。地震の多い国家でもあるので、自由に移動ができたり構造を変化させたりできるメタボリズム的な発想は、成長が止まった都市にこそ、とても重要なコンセプトではないかと思います。メタボリズムは巨大構造体(メガストラクチャー)的な建築を志向しがちですが、これらをもっとコンパクトにどこでも簡単に活用できるようなコンセプトが大事になると思います。成長に合わせて変化できるコンパクトなメタボリズム建築を活用できれば、ワークライフバランスや働き方改革なども含めて、様々な変化が起こるであろう住環境の未来に対して、柔軟に対応できるのではないかと思います。これからの働き方として、場所を問わず色々な場所で働くことも考えられます。確かに戸建ての住居を持つというのは、一種の夢かもしれませんが、それと共に移動ができる住居という発想も今後は考えられます。ミニマリズムの様に持たない生活をして、ほとんどのものをシェアリングサービスで調達する。自分の使わない所有物は、遠隔のトランクルームなどを活用して置いておき、必要な時にだけ取り出す。というような発想です。これからITに関係する職業が多くなっていくと思います。そうすると遠隔で仕事をするということが当たり前になると思います。その際、住居が移動できると、場所を選ばず仕事ができるITの強みを最大限に生かすことができます。元々、中銀カプセルタワーのコンセプトには、各ユニットはいつでも取り外し可能で、週末にはユニットをトレーラーに乗せて、富士山麓へ旅に出られるホモ・モーベンス(動く民)というコンセプトもありました。地方に行くと、実は借家がないなど住居の問題が出てきます。そんな際に移動できる住居を持っていると、住環境が快適になるのではないでしょうか。

メタボリズム建築と未来を考える。

メタボリズム建築は独創的な思想に基づく建築ですが、現在主流の住宅建築の工法をまとめてみました。人生最大の買い物は住宅といわれています。その住宅を建築する手法を知っておくと、自分の生活に適したした住宅を建てる参考になると思います。

■在来工法(木造軸組工法)
木造住宅の中でも日本でいちばんメジャーな工法です。在来工法とも言われ、日本の昔ながらの工法です。日本の住宅の約8割を占める工法で、木の柱や梁といった軸組みを使って建てます。昔の在来工法で建てられた住宅は、地震の際に倒壊するといったことがありましたが、新しい耐震基準では、震災と言われる大きな地震が起こっても被害はほとんどありません。デメリットとしては、大工などの職人の腕前に左右されるとこがあります。しかし、プレカット工法、金物による補強、剛性床といった技術が発達し、建築現場ではそれらを組み立てるという形になっています。本来の意味での在来工法とはかけ離れますが、品質の安定につながっています。
<在来工法を扱う主なハウスメーカー>
◎住友林業◎一条工務店◎積水ハウス(シャーウッド)◎日本ハウスHD◎タマホーム◎土屋ホーム

■ツーバイフォー工法(木造枠組壁工法)
ツーバイフォー工法は、アメリカでメジャーな工法です。北米の住宅の約9割は、ツーバイフォー工法で建てられています。耐震性、耐火性などに優れいて、とても合理的に建設ができる工法です。
合理的に建てるために2インチ(2インチ×4インチ)を基本とした規格になっています。在来工法の柱、梁で支えるのと違い、面で支えるモノコック構造ため、在来工法に比べて2倍近くの耐震性があると言われています。そのデザイン性の高さもツーバイフォーの特徴と言えます。デメリットとしては、建築中の雨に対する弱さがあげられます。在来工法は1日で上棟して、直ぐに屋根を組んでしまうので、雨から建物を守ることが出来ます。しかし、ツーバイフォー工法の場合は、1階の床、1階の壁、2階の床、2階の壁…屋根となるため、雨が降ると建築材が水に濡れてしまいます。そのため、工場である程度作ってしまって、現場で一気に組み立てる方法がとられます。大工の技量に左右されない、品質の安定した工法といえます。
<ツーバイフォー工法を扱う主なハウスメーカー>
◎三井ホーム◎住友不動産◎東急ホーム◎ミサワホーム◎ヤマダホームズ(エスバイエル)

■プレハブ工法(軽量鉄骨造)
プレハブ工法は、工場で事前に住宅の部材を作っておいて、現場で組み立てる工法になります。「木質系」「鉄骨系」「コンクリート系」に分けられます。更に言うと、ボックス型のユニットまで、工場で作ってしまって現場に持っていく、「ユニット系」といわれるものまであります。コンテナハウスは、「フィート・インチモジュール」といわれるモジュールという概念でサイズが決まっているコンテナを利用した「ユニット系」に分類されます。軽量鉄骨というのは、厚さ6ミリ以下の鋼材でつくるものを差します。大量に生産することができ、品質や「ブレース」といった在来工法の筋交いのようなもので、強度を出すため、耐震性に優れている工法です。デメリットとしては、303mmや250mmといった規格化され、自由度がないところがあげられます。その他にも、湿式工法の塗り壁が使えないということや、鉄という素材のため断熱性能で劣ります。また、工業製品に近いため、各社で製法に違いがあり、関係者でないと不具合を生じると言ったリフォームがしにくいといった弱点もあります。規格ですが、モジュールという考え方があります。建築で基準とする単位寸法のことです。日本の住宅の場合、「尺(しゃく)」「間(けん)」といわれるのもモジュールです。従来は、モジュールを3尺×6尺(910mm×1820mm)としていました。しかし、この日本従来のモジュールを当てはめると、廊下が狭くなってしまうため、近年「1m」を基準とする「メーターモジュール」を利用したりしています。北米などでは、更にワイドな4フィート×8フィート(約1220mm×約2440mm)を基準とする「フィート・インチモジュール」が利用されています。
<プレハブ(軽量鉄骨)工法を扱う主なハウスメーカー>
◎積水ハウス◎セキスイハイム◎ダイワハウス◎パナホーム◎トヨタホーム

■重量鉄骨造
高層ビルなどを建築する際に利用するのが、重量鉄骨造といわれる工法です。この工法と同じやり方で、住宅を作ります。そのため、大きな空間を作ることが出来、間取りの自由度があります。6ミリを超える鋼材を使うものが、重量鉄骨造といわれます。デメリットは、断熱性です。厚みのある鉄材を使うため、断熱には不利に働きます。また、長時間の火災にさらされた場合、熱によって鉄柱が変形してしまって、建物自体が大きく倒壊してしまうと言ったことがあげられます。
<重量鉄骨造を扱う主なハウスメーカー>
◎ヘーベルハウス◎積水ハウス◎ミサワホーム

■鉄筋コンクリート造(RC造)
鉄筋コンクリー造は、RC造とも言われる広報で、耐震性、耐久性に優れた工法です。梁、壁、床などに合わせて鉄筋を組んで、コンクリートを流して建築していきます。コンクリートと鉄の長所を組み合わせた工法で、鉄の熱や錆への弱さがをコンクリートが守り、空間の自由度も高いといったメリットがあります。外断熱を使うことによって、断熱性能も高いといった特徴があります。いちばんのデメリットは、価格です。住宅の工法として、もっとも高価な工法です。
<重量鉄骨造を扱う主なハウスメーカー>
◎大成パルコン◎レスコハウス

■ログハウス
山小屋などでよく見かける丸太で作られた家です。世界中で古くから見られる建築方法です。断熱材を使わないため、木そのものの断熱効果に委ねてしまいます。住みやすさを工夫したログハウス専門のメーカーも見られます。
<重量鉄骨造を扱う主なハウスメーカー>
◎BESS